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2017-01-24
「撮影とか、嫌いでした。」〜カラーリストマコッティの毎日ブログ#86〜
TONI&GUY神宮前サロンカラーリスト店長の岩屋です。
どんな人間かは コチラのプロフィール記事 をご覧下さい。
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「アーティストにはなれない」
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今もなお、頭の中に常にある自分の能力への疑念。
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僕は0から1を作るのがとても苦手。
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国内でも、身近でも、世界でも、ホンモノの”アーティスト気質“というか、ある意味ぶっ飛んだ人達を目の当たりにする機会がたくさんあります。
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そんな人達の仕事を見る度に思います。
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“次元が違う”
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と。
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自分の思考回路のメカニズムやパターンてある程度自分で分かるじゃないですか。
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そう考えると、やっぱ違うんです。
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どうしても僕はロジカルに捉えてしまうんです。
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これが中々厄介。
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アイディアやクリエイティビティを解放したい時に、邪魔するんです。
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“雑念“や”計算“、”予想“が。
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で、だいたい頭で”考えてる“うちは良い色でないんですよね。
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だいぶ煮詰まって、考え疲れて、
「あ〜もう分からんからとりあえず塗っちゃえ〜」
みたいな状態になって、初めて自分の想像を”創造力”が超えてくる。
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僕は最初からアートが好きだった訳ではないんです。
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ずっと避けてました。
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だから、カラーリストとしてデビューして1〜2年までくらいですかね、撮影とかそういうクリエイティブワークやってなかったんです。
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好きになれなかった。
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自分には必要ない。
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自分にはアートの才能がない。
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そういうタイプじゃないと。
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あと、休みに仕事するなんて嫌だ。
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と思ってました。
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今思うと、”やらなくて良い理由“を色々作ってたんですけどね、きっと。
やってもないのに出来ないと思い込んでました。
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でも、カラーリスト人数少ないし、スタイリストにカラーしてよと頼まれる機会が増えてきて。
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でもやっぱり全然得意なことやってる感がないわけです。
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自分がどういうカラーしたいかも分からなかった。
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自分でもしっくりきてなかったんです。
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けど、数が増えてくると、ちょっとずつ、こっちの方が良いかな、あれ?なんかカッコいいかもと、満更でもなくなってくるんですよね不思議と。
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そうすると、良い色じゃん!とか、やっぱカラーリスト違うわ!とか、評価してもらうことも増えてきたんです、
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“苦手だと思ってたアートワークで“。
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で、
「あれ?いけちゃうの?もしかして自分こっちもいけちゃうの?」
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ってなってくるんですよね。単純だからw
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評価してもらうの大好きだから。
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先輩もたくさん撮影に誘ってくれて、気付いたら営業後の夜中のスタジオ撮影とか、仕込みの時間とかが楽しくなってて。
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最初は先輩スタイリストがグッとくるカラーをしたいと思ってました。
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そして、今度は自発的にやり始めるんです。
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そう、嫌々やってたのがいつ間にか、
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「こんなカラー創りたい」
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と、自分ゴトになってたんです。
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で、そんなタイミングで自分のその”苦手意識“へ真っ向から立ち向かうきっかけになった決定的な出来事がありました。
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「やりたいカラーがあるから、一緒に撮影してくれない?」
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と後輩の若手スタイリストに頼んだんです。
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そしたら、それがフォトコンでグランプリ獲っちゃったんです。
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初めて、自分のやりたいカラーでタイトルを貰えた。
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その時の作品はこちら。
この作品をきっかけに、確信してしまったのです。
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「カラーリストもリードできるんだ。
カラーが主役になるヘアも創れるんだ。」
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ということを。
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僕がスタイリストの先輩にそうして頂いたように。
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0から1を生み出すのが苦手なら、1を10にするのが得意なアーティストがいてもいいのかなーなんて思ったり。
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「うわ、カラーやばいねこれ。」
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と作品を見た人が第一声でそんなリアクションをしてくれるものを創っていきたいと思ってる今日。
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冒頭にも書きましたが、今だにその自分のマインドタイプに対する疑念やコンプレックスは消えてません。
きっと0になる日はこないかもしれない。
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だから僕は量や時間、数、体力でカバーするしかない。
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一瞬で閃かないんだったら、アイディアを出すのに時間がかかるんだったら、
いつでも出せるように、準備するしかない。
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と。
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2日連続で徹夜したり、仕事後に家でウィッグ染めたり、技を磨くにはそれ相応の対価を支払わないといけないし、その時はマジでキツイですが、やって良かったと後から絶対思えるという経験もしてきました。
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だから、証明するためにはこれからもやり続けなければいけません。
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アーティストタイプじゃなくたって、人を魅了するものを創れるということを。
カラーリストだって主役になれるということを。
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そして幸いにも、そうしてがむしゃらに身につけてきた得意技で、色々なエキスパートの力を借りながら2016年TONI&GUYフォトコンペにて、
グランプリ含めた三冠を頂くことが出来ました。
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もっともっと圧倒的な実力が欲しいです。
そのためには、今まで以上の数をやらなければですね。
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“コンプレックスだって、力になるんだ”
と信じて。
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はい、終わり〜(^^)
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