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2017-01-17
「〜っぽい・〜系」という色の表現の落とし穴〜カラーリストマコッティの毎日ブログ#79〜
TONI&GUY神宮前サロンカラーリスト店長の岩屋です。
カラーリストマコッティがどんな人間かは こちらのプロフィール をご覧ください。
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これから書くことはあくまでも僕個人のキャリアの”数多くの失敗“や”上手くいかなかった例“から学び得た見解を記事にしてますので、
それだけが全くもって全てではありませんし、正解も1つではありません。
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色って、本当に抽象的なものだなーと思ってます。
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例えば、、
「赤」をイメージしてみてください。
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みなさんが”同じ赤”をイメージするでしょうか?
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おそらく、人の数だけ色んな違う赤をイメージすると思います。
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全部「赤」。
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赤だと思う人にとってはどれも正解だけど、赤じゃないと思う人にはどれも間違ってるかもしれない。
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このように、
“言葉のみ”
で色を自分以外の人と
、
“共有”
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するのは至難の技なんです。
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男性と女性で色彩感覚が違うとも言われてますよね。
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また良く聞く表現としては、
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「アッシュっぽい色」とか、
「ブラウンっぽい色」
「赤系」
「ピンク系」
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などなど。
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赤!
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と言い切っても同じ色を想像するのが難しいのに、
「〜っぽい」とか「〜系」と、さらにざっくりとした言葉で括ってヘアカラーのカウンセリングを終えてしまうのは、非常に恐ろしいことです。
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経験ある方もいらっしゃるかと思いますが、
、
「思ってた赤と違う…」
、
という結果になりかねません。
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そうです、”思ってた赤”が違うんです。
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仮にお医者様が、
「あ〜これ風邪っぽいね〜風邪薬っぽいの出しときますね〜」とか、
「胃腸炎系なので、胃腸系の薬っぽいの出しときまーす」
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みたいに、病気の診断が全部抽象的な言葉だったら、おいおいプロならはっきり断定してくれよって僕なら思いますf^_^;
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僕は、
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お客様と美容師のヘアカラーのカウンセリングというのは、
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そういう色という
、
“抽象的で不確実なもの”
、
を、可能な限り
、
“具体的で確実なもの”
、
にしていく”擦り合わせ作業“なんじゃないかなと考えています。
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先にも書いたように、
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言葉だけでお互いにどんな色を想像しているかを合わせるのはとっっっっても難しいことなんです。
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そこで必要になるのが、
“視覚的共有”
です。
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お客様「今日は赤っぽい色でお願いします」
美容師「〜様がイメージしてるのは、どんな赤ですか?」
「僕がイメージしてるのはこんな赤です」
、
お客様「あ、そんなに明るくなくて良いんです。もうちょっと深みがあるというか、ワインぽい感じで、オレンジみたいなのは好きじゃなくて…」
、
美容師「こんなイメージの赤ですか?」
、
お客様「あ、そうです!この写真の赤から暗い色に変わるこの辺の色が良いです」
、
、
と、雑誌を見ながら、スマホに保存してあるスタイル写真、カラーリストのSNSを見ながら…などなど何でも良いと思います。
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“互いにどんな色を想像しているのかをしっかりビジョンとしてシェアしてから施術に入る。”
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これだけでもお客様の”安心感“は大きくなるんじゃないかなーと。
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そこからは、
その色を具現化するための美容師側の”技術力“の問題なので。
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ヘアカラーに関しては結果オーライは通用しませんからねf^_^;
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きっとお客様は、
「どんな色になるかイマイチ想像できてないな、、不安だな…でも今更聞けないよね…ま、いっか。。」
と言葉にしない方がほとんどかと。
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もちろんそこにしっかりと信頼関係がある場合は、一概にマイナス要因とは言えません(どんな色になるか聞かない方がワクワクして楽しみと言ってくださるお客様もいます)が、
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ヘアカラーが上手くいかない原因のほとんどは、
、
“ヘアカラーをする前”
、
にあると思ってます。
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ベーシックなカラースキルがあることを前提とした場合、
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先述したように
擦り合わせ段階のカウンセリングに問題があったか、
、
毛髪診断(残留カラーや履歴の把握、ダメージレベル)に問題があったか。
、
逆に言えば、
ヘアカラー成功の秘訣もまた
、
“ヘアカラーをする前にあり”
、
と言っても過言ではないと思います。
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サロンでヘアカラーのご相談をされる際は、
言葉や視覚、色々な感覚を使って、不安がなくなるまでしっかりと
擦り合わせ作業
してくださいね。
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はい、終わり〜(^^)
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