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2017-03-23
「ヘアカラーの”履歴”ってご存知ですか?」〜カラーリストマコッティの毎日ブログ#140〜
TONI&GUY神宮前サロンカラーリスト店長の岩屋です。
どんな人間かは コチラのプロフィール記事 をご覧下さい。
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今日の記事は 一般の方向け かと思います。
(プロフェッショナルの方はもうご存知な内容かと思うので流し気味でご覧下さいw)
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一見一色に見えるカラーでも、初めてカラーをされる方を除いては、
カラーをされた回数分の”色素“が重なっています。
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美容師はこの色素が重なっていることを、
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“カラーの履歴”
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と呼んでいます。
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僕が以前から”一色染め”が最も難しいカラーの1つと提言する所以はここにあります。
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カラーを重ねていくと、
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その分だけ複雑になっていきます。
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サロンでヘアカラーをした直後は一色に見えるんです。
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しかしながら、この履歴をしっかりと見極めてカラーをしないと、
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時間の経過と共に少しずつ褪色していく過程で、この履歴が露わになってきてしまいます。
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事前に見極める方法は、
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年単位でどんなカラーをしてきたか可能な限りしっかりとした問診によって聞き出す。
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経験から目視によってその色の微かな違いを見極める。
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ブリーチをして重なった色素を取り除く。
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といった感じでしょうか。
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褪色しても綺麗かそうでないかのボーダーラインはここにもあるということです。
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今日ご来店されたある美容学生のお客様の施術を例に見ていきましょう。
(ご本人の了承を得ています)
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まずはビフォア。
目視によってもある程度その”履歴“が確認できる状態です。
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聞くところによると、
すでにブリーチを数回、ヘアマニキュア、正体が曖昧な濃いカラーなど、かなり複雑な状態。
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オーダーは”今より明るい赤味のない寒色系のカラー”
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履歴だけを聞くと簡単でないのは容易に想像できるかと思います。
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しかし、方法を見つけるのもカラーリストの仕事のうち。
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ブリーチ毛なので、色素を取り除く目的で毛髪が耐えられるレベルのブリーチでその履歴を露わにしたいと思います。
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出てきましたね、”履歴”が。
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すでに画用紙は一色でないため、
その色の違いに合わせて薬剤を分けて塗布していく必要があります。
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同じ薬剤を同じ時間乗せてこれだけの”違い”がでる。
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これこそが、数回に渡るカラーによって作られた”複雑な履歴“そのものです。
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そしてアフターの仕上がりはこちら。
なんとかグラデーションにすることで色が繋がりましたが、
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もともとが違うベースだということを忘れてはなりません。
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今日の施術は言わば手術のようなもの。
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“良い状態“をキープするには継続的な通院が必要になります。
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これはマストです。
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仮にその履歴を考えずまたカラーをしてしまうと、ふりだしに戻ります。
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かといって、来れない事情も当然あると思うので、
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次にカラーするときはこんな風に美容師さんに伝えてくださいと、
違うサロンさんであろうがしっかりバトンを繋ぐことも責任のうちの1つ。
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ホームカラーなどのサロン外で簡単にできるカラーも、
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簡単が故にそれなりにリスクが伴うもの。
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髪の毛、大切にしましょうね。
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はい、終わり〜(^^)
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